その先は言わないで








聞かなくてもわかる











ゴ、セブンスター 






ロビンはサンジが入学したと同時に教員になった。

少しながら大学で心理学もかじっていた彼女はカウンセラーとしての役割も果たし、

就任1年目にして多くの生徒から絶大な支持を受けた。



保健室は当然禁煙。

学校自体、教員の喫煙場所は職員室と印刷室に限られていた。


煙草を差し出した彼女は「保健室で吸っちゃダメよ」と優しく言い残し、部屋を出

た。サンジは使いかけの箱を眺め、ゆっくりと1本取り出した。













ナミの前で大きく煙を吐く。




今までこんなに煙草が短くなるまで一緒に居たことは無く、このままいくと指を火傷

しそうだ。ナミは少し不安の色を見せた。

サンジは数分前から黙ったまま。

短い煙草をいつまでも咥え続けるのは、最後の1本だからだろうか。

それとも―――――









「煙草はまあまあだったけど、やっぱりマルボロの方が好きだった。

 でも半箱終わるまで吸い続けたよ。 ――頼まれたんだ。吸い切って欲しいって。」





理由は簡単だった。


付き合っていた男、の吸っていた煙草。とうに吹っ切れていたが、どうにもその箱だ

けが捨てられずにいた。自分は煙草を吸わない為、やり場に困っていたのだ。



(未成年に、生徒に頼まねェだろう、普通。)



最後の1本を吸っている最中にぼんやりと思う。

しかし、それすらどうでもよくなった。まだ慣れない味と、匂いと、自分をとりまく煙に

包まれていると、何故だか妙に落ち着いた。それは、ロビンの醸し出す雰囲気にも関

係があるのではないだろうか。

校舎内で吸うわけにもいかず、かくまってくれるロビンの居る保健室も禁煙。いつしか

保健室の窓の下が定位置となり、普段無意識に感じるストレスを癒す場所となっていた。

















サンジは次も、セブンスターを買った。













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9/26
なんつーか、サンナミっていうよりニコサン?(爆)
平行線。まだかかりそうです。

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