もう入り込む余地は無いのかな









熱い気持ちと冷たい涙の狭間で






この時間を







どう過ごす?










ゴ、セブンスター 10




サンジの瞳が、凍てついていく。




ロビンの心が、揺れている。
























サンジは何も言わずに煙草を吸い続けた。


言葉の端から端を

理解していくのに

偉く時間がかかったのは確かだ。


「前々から実家に言われていて・・・教師になること、反対されていたから。」

ロビンは1つ、1つ、をゆっくりと話していった。自分自身で確かめるように。

「お見合いといっても、ほとんど結婚は決まっているようなものだわ。」

既に黒く染まった肺から、煙を吐き出すことを忘れていた。

「父の古くからの知り合いの親戚のひとで、自分で会社を設立していて、既

に成功もしているから生活は安泰だって父が言ってた。」

ロビンはコーヒーの入ったマグカップを握り、先程よりも顔の緊張を解いた。

罪悪感が消えたわけじゃない。少し、冷静になってきただけ。

「そうなったらわざわざ共働きをする必要もないし、ゆっくり好きなことやって

暮らせるって。・・・私の好きなことって、生徒と話したり悩みを一緒に解決し

ていくことなのにね。1人で出来ないことばっかり。」

フフッと笑ったが、なんとなく心から笑ってるようには感じられなかった。



サンジは咥えていた煙草を放し、指の間できつく挟んだ。



「ロビンは・・・それでいいのかよ。」

ロビンは驚いたように振り向いた。サンジの姿は、窓枠から少し頭が覗く程度

にしか見ることが出来ない。サンジがどんな表情で、どんな気持ちで話してい

るのかも分からなかった。

ロビンは目を細めて、微かに震える金髪の頭を見つめた。

「好きなことやりたくねェの?ほんとに結婚して裕福な暮らし手に入れたら満足

なのか?親を安心させたら・・・自分もそれで満足なのかよ?










おれには、わからない。」







そう言ってサンジは立ち上がった。

いつもは片付ける吸殻を足で揉消して。



























ロビンはその背中を追うことが出来なかった。










イタリア行きも話せぬまま。



































もう少しで、8月が終わる。











NEXT


9/28
とうとう第10話。
長くても7話くらいで終わると思ってたんだけどなあ。
あと1話くらいで昔話は終わる、かな。


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