壊れそうだったから、手を離したんだよ。















離れる他、無かった。











キラ 












ナミに頼んだコーヒーを飲む。無糖じゃない。苦いコーヒーは、苦手だ。

「おれ、行くぜ。」

「私、どうしようかな・・・」

「ナミさん次は?」

「数学。」

「好きだろ、数学。」

「うーん、でも、いいや。サボっちゃう。」

チャイムが響き渡り、教室に戻る連中で屋上がざわめく。

立ち上がったおれの、眉が少し動いた。不快感を示した時の、クセ。

「お前は。」

こんなんじゃ、アイツに縋るみたいでカッコワリィじゃねェか。御免だ、ほんとは。

「残ってよ、サンジ君。1人じゃつまんないじゃない。」

―――何の為に高校来てんだよお前らは。

「うーん、そうだなァ。ナミさんに頼まれちゃ仕方無い。」

―――苛々するんだよ、そういうトコが。

「・・・じゃあな。おれは行くぜ。」

背を向けて2人から離れた。

眉間の皺に気付かれないよう、早足で。


「・・・ナミさん。何か変じゃねェか、アイツ。」

「そう?」

今度はサンジが眉間を寄せた。何かを不審に思う時の、クセ。

ナミさんは、気付かない?


















気付いてたのはおれだけじゃないだろう?














おれたちの、心の揺れ。
























早いうちに、救っておきたかった。









救っておけば、良かったんだ。












NEXT


1話1話は短めに行こうと。毎回視点が変わって慌しいですが、

ついてきて頂ければ光栄です。m(−−)mちなみに次はサンジパート。




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